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人事労務重要用語

「愛知県教育委員会事件」  最高裁第1小 H13.4.26

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市町村立中学校の教諭その他の職員は、労働安全衛生法66条5項、結核予防法7条1項の規定により、健康診断の受診義務、結核の有無に関するエックス線検査の受診義務がある。市立中学校の教諭が校長の発したエックス線検査受診命令に従わなかったことは、懲戒事由に該当するとして減給処分を認めたもの。 (「愛知県教育委員会事件」  最高裁第1小 H13.4.26)

 定期健康診断で異常が発見された労働者に対して使用者は、医師の意見を聞き、配置転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等、健康を保持するために必要な措置をとらなくてはいけません。また、恒常的な長時間労働者や労働状態その他から脳、心臓疾患の恐れがある労働者に対しては、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行う)も義務づけられています。(労働安全衛生法第66条4〜5項、8項)


 その他の安全配慮としては、残業、深夜労働の把握、セクハラやパワハラといった職場環境からのメンタルヘルスや苦情受け付け等、重大な問題が発生する前に回避する具体的な対策をとり、義務を尽くした経緯を立証できるようにしなくてはなりません。そして、その際の使用者に求められる健康障害防止対策は、具体的かつ十分な配慮が求められています。

 では次に、この安全配慮義務を負う使用者についての考え方ですが、最高裁では雇用関係にある労働者に限らず「雇傭契約に準ずる法律関係(使用従属関係)」「特別な社会的接触の関係」として、請負職人に対する請負事業者や下請け労働者に対する元請事業者にも安全配慮義務があるとしています。請負契約であっても上記のような関係の場合は、安全配慮義務が発生しますので注意が必要です。