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よくある質問

賃金カットをすることは可能しょうか?

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制裁による減給
 
Q. 遅刻をよくする従業員がいるのですが、1ヶ月につき3回の遅刻に対して、1日分の賃金カットをすることは可能しょうか?又、無断欠勤の場合はどうでしょうか?
A.
遅刻や欠勤などに対して賃金カットをする場合は、次の2つに分けて考えなければなりません。
  • 遅刻や欠勤などの不就労時間に対する賃金控除
    (ノーワーク・ノーペイの原則に基づく賃金請求権の不発生)
  • 労基法91条の「減額制裁」に基づく減額
不就労に対する賃金カット
 

不就労時間に対する賃金カットは、当然、控除していただいて結構です。 但し、次の3点についてご注意下さい。

  1. 減額の事由を就業規則(賃金規定等)に規定すること
  2. 減額する賃金の項目を規定すること
    基本給の部分のみとするのか、通勤手当、家族手当等の手当を含むのかです。 (あいまいな場合が多く見受けられます)
  3. 減額する日額、時間額の計算方法(計算式)を明確に規定すること
    この場合も、基本給と手当の計算方法が違う場合は明確に規定することが重要です。
制裁に基づく賃金カット
 

労基法91条では、つぎのように規定しています。

  1. 1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えないこと
  2. 1賃金支払期(通常1月)における減額の合計が賃金の総額の10分の1を超えないこと
    労基法91条の範囲内であれば、制裁を加えることは可能です。その際も、制裁の種類及び程度に関する事項を就業規則に掲げる必要があります。
遅刻3回で1日分の賃金カット
  遅刻3回で1日分を賃金カットする場合は、違反にはなりません。但し、1月に9回遅刻があれば、3日分の賃金カットとなります。この場合、遅刻によって実際に労働しなかった時間に対する不就労控除を除いた額が1月分の10分の1を超えた場合は法違反となります。
欠勤のついては、1日で1.5日を超える賃金カットは明らかに違法となりますし、1.5日という場合も1月に5日ないし6日欠勤の場合は、制裁分で10分の1を超えますので違法となります。
尚、今回の場合のように「3回で1日分」というような固定的な規定のしかたは、結果的に労基法に違反することもあり好ましくありませんので、変更されることをお勧め致します。